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カオルの詩の倉庫
by poet2006


称賛と罵倒

昨日   
わたしは ひとりの 美しいひとに  心を奪われた
うっとりした 眼差し  
どこまでも 甘い称賛の言葉  柔らかい仕草
知らぬ間に
めくるめく 心の快楽に 滑りこんでいく

彼の人は 
世にも 稀な 麗しい悪魔だった



また 別の日に
ここぞという 時に
醜い形相と汚い声で 誰かが私を 罵倒した
公衆の面前で

その理不尽さ その恥ずかしさに  判断力は失せ
たちまちのうちに 苦悩につき落とされる

彼の人は
世にも稀な 醜い悪魔だった



称賛と罵倒
この囚われから 這い上がるため
ひたすらに 道を 思い浮かべ
渾身の力で 振り切る

瞬間に道を 見失い  狭い 狭い 一本道に迷い込むと
身の丈を超えた 大石
はたして
心は 簡単にとらえられる

けれど
瞳を閉じれば 見つかる  
無限に広がる 大道    本来の道



生と死の 狭間に
快楽と苦悩を ゆききする 心惑わすゲームは
決して  決して  決して  止むことはない

あの 麗しい悪魔も
醜い悪魔も
真実は 道の化身
道から 使わされた使者


さあ  人生を楽しもう !    
次なる ゲームは?


されど   
忘れてはならない
己の弱さは いつでも 
足下に 
穴を開けている


                 by cecilia
by poet2006 | 2006-04-16 13:26 |
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