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カオルの詩の倉庫
by poet2006


蕾_b0097742_16261280.jpg


ふくらみかけた
春を待つ蕾
寒空の下

問い掛けて
足長よ
何時春は来るの



此処に住むと
忘れる
遠い何処かで
知らない誰かが
同じ空の空気
吸っていること

世界はいつも
自分の廻りだけにある
そう思い
少し 息苦しかった



今日
冬の匂いのする
あの永遠の碧
瞑った漆黒の瞳の中に映って


まるで浚うように
けれど優しく
そっと
密やかに
私を連れて行く時


始まりという種
現在という蕾
そして
未来という花びらに近づき


誕生と

維持と

破壊を司る

真に真に
名もない神に遭ったのです


私が今
感じているのは

風に震えた
この柔らかな


それだけなのです


by cecilia
by poet2006 | 2007-01-30 16:26 |
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